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やって欲しいお願いの目的を差し替えてみる

困った上司



昨日はある勉強会でした。
終了後の集合写真を担当する私は、
Facebookに掲載したときに、
「いいね!」が一杯欲しいというひそかな?思惑もあり、
撮るなら、雰囲気のいい写真を撮りたいと思ってしまいます(笑)


そのためには、最前列にはやっぱり女性が座って欲しいのですが、
ですが初めて参加する方や会歴が浅い方は遠慮して、
なかなか前に出てきてくれません。


昨日は最前列でひとつだけ空いていた席に座ってくださるように、
後方にいたある方(女性)にお願いしてみたのですが、
やはり遠慮があるようです。


その方は、鮮やかな色の赤いジャケットを着ていらっしゃいました。
そこで一計を案じて「その赤色が欲しいんです」と言ってみました。
この発言が皆さんに受けて、みんなが笑ってくれましたが、
女性の方は「そういうことなら」と、
笑いながらすんなり座ってくれました。


それはウソでもなんでもなく、
鮮やかな色のお洋服の方が前列に並ぶのも効果的だからですが、
「その色合いが写真に必要」と言われたから、
その方も遠慮する気持ちが消えて、
「そういうことで私が役に立つのなら」という
お気持ちになったと思うんですよね。
キャリアや会歴で順列をはかるのではなく、
写真の見栄えという、違う目的と価値観に
納得していただけたのかもしれません。


何かをお願いするときに、本来の目的に固執していると、
相手がなかなかそれに応じてくれないことがよくあります。


私が以前、電話応対の継続研修を担当していたある仕事先で、
経営者が研修に参加せず、
それを社員が不満に思っているケースがありました。
どの会社さんも経営者や役職者クラスの方は、
普段からとても忙しいので、
スタッフと一緒に研修に参加されないことが多いのですが、
少人数の会社の場合は、そこで評価が大きく分かれます。


そもそも社長の電話応対がよくない場合は、女性社員のほとんどが、
「あんたのほうこそ、改善すべきじゃないの?」と皆が思っています。
実際にアンケートでも「社長にも出て欲しい」という声が挙がります。
この場合は、「なんでもかんでも私達のせいにして自分はどうなの?」
という強い思いが裏にあります。


ある日、参加者の一人が言いました。


「社長が忙しいのはよくわかっています。
電話応対は基本的に私達の仕事なので、
社長が参加しなくても、それはそれで理解できます。
ですが、うちの社長、普段から何かについて
じっくり話し合いたいと思っても逃げてばかりいて
ちっとも応じてくれないし、避けられていると感じるんです。」


あぁ、なるほどね。
研修をしてみると、女性が多いこの会社の多くの皆さんが、
社長さんに大小の不満を持っていることがよくわかるので、
社長さんもそれに気づいていて、話し合いの場に出たくないのかもしれません。
男性は面倒臭いことが嫌いですが、元来は臆病な生き物なので(笑)、
自分が社員の批判の矢面に立たされるような場面は敬遠しがちです。


「もう今は、何を言っても、そっちでうまくやってね、というだけで、
すべてが丸投げだし、私達を避けて会社にいたくないのか、
何かと理由を付けて外に出ていくんです。
私達は別に社長に文句を言いたいわけではなく、
もう少し、色々なことで相談したいし、話し合いたいんです。」


なるほど。
ですが私が思うに、今の理由ではもうこの社長さんは、
その場に顔を出さないように思われました。


「要するに、取りあえず、たとえ話し合いなどがなくても、
まずは顔を合わせて向き合えればいいんですよね?」


「そうです。私達、絶対、
社長とコミュニケーションが足りないんです。」


「わかりました。じゃ、この電話応対研修に、
クレームのお客さん役として登場してもらうのはどうでしょう?
この会社は社長さん以外は全員女性なので、
『練習のために男性のお客さん役が欲しい』と言えば、
ちょっとは面白がって、来てくれるかもしれませんよ?
そういったところから、少しずつコンタクトの機会を増やしていって、
話し合える土台作りから、またやり直してみたらどうですか?」


そして実際に、社長さんは「そういうことなら」と、
次の研修に参加してくれました。
社長さんは、ありがちがクレームのお客さんを面白く演じてくれて、
研修でありながら、笑いが起こってとても場が盛り上がりました。


残念ながら、私の研修はそれが最終回だったので、
その後の展開を知る機会がなかなかありませんが、
一度関係がこじれてしまうと、
相手はなかなか話し合いの場に顔を見せないと思います。


であれば、「来てください」「出てください」「聞いてください」と、
何度も何度も言うのは、むしろ逆効果で、
そんなときには、目的をちょっと差替えてみるといいと思います。
そして、あくまでも、その目的に徹して、他のことは一切言わずに、
その目的が終わったら、お礼を述べて解散する。
そうやって、相手の拒否感や警戒心を少しずつ解いていきながら、
「話し合ってやってもいいかな?」という気持ちになってもらうのも、
ひとつの方法だと思います。


もちろん、時間はかかりますが、時間をかけてこじれていった関係は、
修復にも時間をかけるべきかもしれません。







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人材育成コンサルタント、プロコーチ、研修・講演講師 笹崎久美子の外部ブログ。
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