行動促進は感情の先取りが有効

最近、ちょっと付け加えただけで、
すぐに効果の出たトークがあります。
私はFacebookで発信するのが好きで、
研修や講演時の最初の自己紹介でも、
それを趣味として参加者の皆さんに
お話しているのですが、
(参加しました、と言って下されば)
「友達申請大歓迎です」とお伝えしても、
今までリクエストをいただいたことがあまりなく、
そりゃそうだよねー、と個人的には思っていました。
だって、そもそも仲良しでも知り合いでも何でもないし、
ある日突然、外部からやってきて、
先生として多少偉そうに?あれこれ話したあと、
数時間で帰って行く人間に対して、
気軽なノリで「さっき会場にいた◯◯でーす」
なんて申請は、なかなかできませんよね(笑)
講師なんてエラくもなんともなくて、
家に帰ればコタツでうたた寝したり、
スッピンにジャージで買い物に行ったりするわけで、
「壇を降りればただの人」なんですが、
研修や講演時はそういうところは想像できませんから、
自分だって逆の立場なら、
リクエストしたいけど出していいのかな?
などと、あれこれ迷ってしまうかもね・・・
あ、そうか。
それを口に出して言ってみればいいんだな。
私はこういう試行錯誤の実験?が大好きなので、
ある日、いつものトークに以下を加えてみました。
「今日は講師として皆さんの前に立っていますので、
リクエストなども出しにくいと思いますが」
そしたらね、これの効果がてきめんで、
毎回のようにリクエストを下さる方が、
現れ始めたんです。面白いですね。
電話応対などでよく、クッション言葉ってあるでしょ?
物事をお願いするときなどに、手前にくっつけて、
印象を柔らげた依頼をするアレです。
「恐れ入りますが」とか「申し訳ございませんが」とかいう、
そう、アレ。
アレは自分は感情の先取りだと思っていて、
何か頼まれて、一瞬、面倒だな、と思った時に相手から、
「お手数ですが」「ご面倒をお掛けしますが」
と言われると、わかっているじゃーん、という気持ちになって、
なんとなく、従ってもいいような気になる、といいますか。
待たされたときも同じですよね。
「随分待たせるなぁ」「思ったより時間がかかるな」
と感じているときに先方が、
「大変お待たせいたしました」
「お時間がかかってしまい申し訳ありません」
などと言ってくると、
こちらの気持ちをちゃんとくみ取ってもらった気がして、
その思いは、そのひとことでクリアされちゃう。
そんな感じ?
だから、「ちょっとやりにくいなぁ」と、
相手の方が思うような事柄に対しては、
「やりにくいとは思いますが」と言ってあげると、
そうそう、わかってるじゃーん、の気持ちが作動して、
その件で、あまり不満に思わなくなります。
こうやって見てみると、人の不満というのは、
その事柄そのものよりも、
それを理解していない相手のほうに、
より強く向けられるのかもしれませんね。
クッション言葉に関しては、
いつぞや、自分が受けた研修では、
「感情の浄化(カタルシス)」と習いましたが、
そんな難しい言葉を使わなくても、
なんとなくわかりますよね。
「そうは言ってもやりにくいよね?」という事柄に対しては、
こちらから「大丈夫。わかってますよ」という
サインを出してあげるのが、有効と思いました。
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