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★「言った」「言わない」

このコーナーは、私と母(70代)の
ちょっとした言葉の受取り方の違いで、
生じる喜怒哀楽をシリーズ化して書いています。


バッグ



ある日母が言いました。


「久美ちゃん、やっぱり東京に行って表彰式に出ることにしたから、
あんたのあのバッグ、貸してくれない?」


「あの黒いやつ?」


「うん、そうそう。」


「うーん…」


母は先日描いた絵が展覧会に入選して、
その表彰式が東京であるのですが、
旅費がかかるので当初は参加しないつもりでいました。


ですが、大勢の友達から「出たほうがいい」と言われて、
突然出席を決めたようです。


バッグを貸したくないわけではありませんでしたが、
自分でもどこにしまったか自信がなかったので、
即答できませんでした。


前に使ったのが震災の前で、
震災をきっかけに我が家では、
以前から気になっていたシロアリの駆除をしました。
そしてそのついでに家族の部屋もお互いに交換したため、
昨年は人と荷物と家具の大移動があったのです。


そのためあれから1年以上経っているのに、
いまだに手つかずの箱や荷物がそのまま残っているばかりでなく、
長年の定位置がなくなってしまったので、
いったいどこに移動したものか、全く思い出せません。
貸してあげるには家探しの必要がありそうですが、
私もそのときは数日仕事が忙しくてとても時間に余裕がなく、
あまり余計な事はしたくありませんでした。


「うーん、、、、いつまで?」


「来週の木曜日まで」


あ、今すぐじゃなくていいんだ。
だったらいいかも。


「うんいいよ。わかった。探しておくから。」


…と思ってのんびりしていたら少しして母から、
「バッグはいったいいつになるんでしょうか?」
と、少々皮肉めいたトゲのある突込みが!


「え?来週の木曜でいいって言ったじゃない?」


「なに言ってるの?あんた、人の話、いったいどこ聞いているの?」


「来週でいいって言ったでしょ?」


「ほらまた始まった。言ってない言ってない、絶対言ってない。
いっつもあんたは、話半分に聞いているから。」


うちの母と私は「言った」「言わない」の押し問答が、
昔からすごく多いので、このような話になると、
いつも以上に母の感情スイッチがONになって、
母は私にやけに批判的な物言いに変わるのです^^


以前はここから論争モードに突入していましたが、
私も最近は、コミュニケーションの勉強などして、
多少賢くなったので怒りに怒りを返すことなく、
冷静に穏やかに聞いてみました(笑)


「じゃ、来週の木曜日ってなに?」


「それはあんたに返せる日よ。
その日に東京から帰って来るの!
最初からその日に返せる言ってるじゃない?
何で人の話をちゃんと聞かないの?」


え???なによ、それ?


いや、ちょっと待てよ?


私はあのときの二人の会話を頭の中で忠実に再現してみました。
そして思い出して思わず納得して苦笑しました。


==========================
「うーん、、、、いつまで?」


「来週の木曜日まで」
==========================


そうだ!二人ともこのひとことしかしゃべっていないんですよ。
そして、私の質問はいつまでに貸せばよいのかだったのに、
母は、いつまで借りているかの返却期限を答えていたのね^^
「いつまで」としか聞いていないので、二つの意味があったのです。
私の「いつまで(にバッグを貸してあげればいいの?)」
という質問に対して、
「来週の木曜日まで(貸してね)」と答えているのですから、
それは噛み合うわけないわよね。


なので、訂正します。私が先ほど話した、
「え?来週の木曜でいいって言ったじゃない?」は間違いです。
真実ではありません^^
母は「来週の木曜日まで」とは言ったけど、
「来週の木曜日までに貸してほしい」とは、
確かにひとことも言っていないのです。
だから「絶対に言っていない」のは正しいのです。


ですが一方、母が言ったのは「来週の木曜日まで」だけなので、
母が先ほど私に言った、「その日に返せると言った」も間違いです。
母はそのとき、そういう補足説明は全くしていないのです。


    *    *    *    *    *    *


振り返ってみるとこれはとっても興味深い話で、
実際にはどちらにも受け取れる短いやりとりしか交わしていないのに、
それぞれが自分なりの解釈を付加して、
さも相手がそう言ったように記憶しているのですから、
確かにこれは間違いの元です。


それと同時に、人間は物事が曖昧なときには、
自分に都合の良いほうに受け取ってしまい、
それを疑いもしない、ということもわかりました。


もし私に時間の余裕があって、家探しが全然オッケーな状況なら、
きっと確認したと思うんです。「それって貸す日?返す日?」って。
だって随分の先の話だなぁって確かに思ったんだもの。


でもそのときは、時間をかけて探したくないものだから、
先の期日を聞いて即、「ラッキー、それなら可能だわ」と、
思ってしまったんですよね。


一方母も同じく、母は母でぜひバッグを貸して欲しいので、
私が顔を曇らせて考え込んでいる表情を見ても、
「うん、わかった」のひとことで、「ラッキー」と思い、
そこに小さな誤解があることに気が付かなかったんですよね。


これでよくわかりました。私と母だけでなく、
きっと世間一般の「言った」「言わない」の原因は、
まさにここにあるのでしょう。


コミュニケーションや意思の疎通において、
言語(バーバル)と非言語言語(ノンバーバル)を比較すると、
言語(バーバル)の占める割合はわずか1割以下と言いますが、
齟齬が生じた時には逆に、その1割を精査して、
どこに行き違いの原因があったのかを、
冷静に考えてみる必要があると思いました。
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まとめ【?「言った」「言わな】

このコーナーは、私と母(70代)のちょっとした言葉の受取り方の違いで、生じる喜怒哀楽をシリーズ化して

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