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「人」を見ようよ

電話00411954.wmf



昨日は電話応対の研修でした。
テーマはクレーム応対。


少し前からやっているのですが、
実際に社内で最近あったクレームを、
そのとき対応した方に再現して演じてもらい、
本物の電話を使ってひとりで別室で対応していただく、
というロープレです。


参加者が数人なので全員がこれをやります。
対応は録音に録ってあとから全員でそれを聞きます。


他の方がどんな対応をしたのかお互いにわからないので、
それぞれに不安もあると思いますが、
社員の皆さんの仲が良くわかりあっているグループですし、
私も非難や強い指摘などで「人を責める」タイプの研修にならないように、
ゲーム的なアプローチで進めているため、
毎回、爆笑あり、共感あり、のリラックスした研修になっています。


でもでも、昨日は大きく気になるところがありました。
それはクレームを述べてくる、
お客様(実際はお客様役)との関わりの部分です。


どう謝ってどう対処したらいいのか?のほうにだけ、
考えが先走ってしまい、
相手に共感するトークや、相手の意向を尋ねるヒヤリングが、
全然なかったのです。


昨日取り上げた事案は、
「右も左もわからない初心者でそれを十分伝えてあるのに、
配布された学習テキストの難易度が自分にはとても高く、
それを特に説明もないまま渡されてしまったため、
違和感と不安を持った」というものです。


もちろん実際のお客様が上記のように、
理路整然と語ったわけではなく、お客様役のKさんは、
ボソボソと何が言いたいのかよくわからない感じを、
実にうまく再現してくれたのですが、
(実際にその電話を受けた方なので成りきっていました)
それに対して全員の対応が、すぐさまに、
「それでは状況を確認いたします」
(確認させてください)(確認させていただいてもよいですか?)
だったんですよね。


私は皆さんの目に入らないように、
柱の陰に隠れてそれらを聞いていましたが、
「おーい、ちょっと待て!」と何度も思いました^^


じっと腕を組んで目をつぶって聞いていると、
このお客様の電話の目的は、
「不安の解消」と「不満の訴え」であるのがよくわかるからです。


であれば、「ご心配ですね」
「それでは確かに不安に思われますね」など、
お客様の感情を的確にキャッチして、
それをこちら側から述べてあげれば、
「あ、この人はわかってくれるんだ」と信頼関係が生まれますが、
そこに一切触れずにすぐ「それでは状況の確認を」では、
自分の言い分(気持ち)をスルーされて、
事務的に扱われていると思われてしまいます。


しかも「確認」という言い方がいかにも業務作業的で、
どっちに非があってどっちが悪いのか、
「まず確認しましょう」と言っているようにも聞こえます。
捉え方によっては、お客様を疑っているように思えます。


それとこのお客様はどうしたいのか?どうして欲しいのか?
それを親身になってソフトに聞き出す、
ヒヤリングの問いかけも全然なかったですね。


もちろんお客様に、
「それではどのようにすればよいですか?」
なんてストレートに聞くのは大NGですが、
(ケンカ売っているように聞こえる)
お客様に上手にもっと多くの話をさせて、
感情を出させ、核心をさぐり、
ヒントの糸口をつかんで応対するための優しい問いかけが、
あればよかったと思います。


もちろん、リラックスした研修とは言え、
私という評価者が一応いるので、
皆さんが平常心でないことは十分わかっており、
たぶん、どの方の頭の中にも、
講師の<私に対して>いい対応をしなければ…という思いも、
確実にあったはずだと思います。


でもほら、それってさ、相手を見てないじゃん(笑)


私、そうそう小さなことでは怒らないんだからさー、
私の事なんて気にせずに、もっと相手を見ようよー!


だって本物のクレーム対応もきっとそんな感じだと思うんです。
周りには上司もいるし、同僚も聞いているし、
あとであれこれ言われないように、
これも言わなきゃ、あれも聞かなきゃ。


こちらに非がないのに、
非を認めるような発言をして付け込まれないように、
謝り過ぎたらダメだし、
うちが悪くない状況説明をきちんとしないと上から怒られるし…


クレーム対応をする方の頭の中には、
たぶんそんな事がグルグル渦巻いるはずですが、
そのときに気になっているのは誰の利益ですか?
ってことなんですよね。
そう、自分の利益です。
お客様の事情や感情よりも、
自分や上司や会社の利益が先行していて、
それが自然にトークに乗っちゃうので、
だから余計にお客様が怒るんですよ^^


    *    *    *    *    *    *


クレーム応対は、それまでの電話応対のセオリーから一度離れて、
私心なく相手の方を見ていかないとなかなかうまく行きません。


感情ベースで電話をしてくるお客様が望んでいるのは、
まず感情が満たされる人間味のある対応です。
それまで練習してきた、企業人としての質のいい対応とは、
全く異なるんです。というか、むしろ逆です。


ときに丁寧過ぎる敬語を外してみるのもいいでしょうし、
「えっ」と声を落として暗くしてみたり、早口で緊張感を出したり、
焦ってみたり、絶句してみたり、沈み込んでみたり…


だってお客様は、担当者の「こころ」が欲しいんだもの、
対応するほうも、相手が「こころ」を感じ取ってくれるような、
口調や態度を出すべきですよね、多少演技でも(^_-)-☆


「状況の確認」やご提案はそのあとです。


そのためには、やっぱり人を(相手を)よく見ること。
その材料として十分話をさせて、言い分によく耳を傾け、
要するにこの人はこの点が気になっているんだな?と、
判断が付いたら、そこで次の段階に進めばいいんです。


そこをスルーして、
「なんとか一刻も早くお客様にご理解いただき、
こちらの言い分を了解してもらおう」なーんて気持ちでいると、
なかなかうまくいきませんよーーー(笑)


ということで、皆さんまず、「人」見ようよ。ね。


昨日お客様役になった方は、
こんな風に思いながら、ロープレをしていたそうです。
「おーい、それ、関係ないぞー!」
「そこは聞いても意味ないぞー!」
「そこ、違うから」「それはどうでもいいことだー!」


この研修は誰が一番身になるかって、
もしかしたらお客様役をやってくれた人かもしれませんね。


実は一番怖いのは、こういったクレームではなく、
相手の方が知識と正しさを持って、
企業としての不備や矛盾を冷静に突いてくることです。
その場合は「ご心配ですね」では済まされません。
言っても何の役にも立たず、むしろ逆効果です。
今、どんな言い方でどう対応したらベストなのかは、
受話器を通した1対1の真剣勝負の関係の中で、
糸口を必死に探して手探りでやっていくしかないんだよね。
汗がさ、汗がこめかみをすべって顎から落ちるんだよ。。。
そんなときは。


ま、そういう難しさがあるからこそ、
電話応対はうまくいったときには達成感もあるのですが、
そんなこと思うの、私だけかもね(^^ゞ。。。






















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人材育成コンサルタント、プロコーチ、研修・講演講師 笹崎久美子の外部ブログ。
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