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低姿勢の弊害

w200_花瓶



先日、ある職業訓練センターで、
クレーム応対の研修を行いました。
会員企業各社の社員の方達が参加される研修なので、
業種もポジションも異なる方達が集まります。


どういった皆さんが参加されるかは、
当日会場に行ってみないとわからないので、
講師の私としては、
当日集まった皆さんの全体像や最大公約数を考えながら、
その時々の状況に応じて臨機応変に進めていきます。


一概にクレームと言っても、
業種と対象によって対応が大きく分かれる場合があります。
特にクレームを申し立てて来た方が、
一般の方なのか、業者なのか、
エンドユーザーなのか、取引先なのか、によって、
優先するポイントも変わってくると思います。
クレームの世界でも、BtoCとBtoBがあると思うんですよね。


今回は、BtoCとBtoBの方が約半々でした。


BtoCの初期対応のポイントは、
やはり感情のクールダウンと浄化にあるでしょう。
誠実に謝罪し、すみやかに対応するのは当然ですが、
お客様の言い分に耳を傾け、お客様の状況を理解し、
「確かにその点はもっともだ」と一部を認めて共感しながら、
解決のご提案や、企業としての方針を示していきます。


一方、BtoBの場合は、
感情に焦点を当てることはそこそこに押さえて、
代案の提示や今後の流れなどを、
論理的にやりとりしていく冷静さも必要になります。
もちろんクレームを述べてきた相手先担当者さんの、
キャラクターにも寄りますけどね^^


    *    *    *    *    *    *


大人数ではなかったこともあり、
今回の研修はロープレを中心に進めて行ったのですが、
それでひとつ、自分が気づいたことがあります。


皆さんの応対が必要以上に低姿勢すぎるのです。


むろん、低姿勢は決して悪い事ではありません。
むしろ、どの方も誠意をもって真摯に対応ができることを、
素晴らしいことだと思いました。
今回はスキルの高い皆さんが参加されているのだと痛感しました。


ですが度を超えた低姿勢は以下のような弊害もあります。


①トークが長くなりがちで相手を苛立たせる
②奥歯に物がはさまったような表現になり結論が伝わりにくい
③その場での上下関係を固定し相手の態度を助長させてしまう


ここで必要になるのは、
平身低頭してひたすら謝るだけでなく、
爽やかで清々しい主導権をもって、
いかに苦情申立者をコントロールしていくか、です。


言い訳やお詫びの言葉を長々と並べ立てるのではなく、
どこかのタイミングで 「では」 と前置きして、
こちらの提案に耳を傾けてもらうための切り替えや、
会社として対応できることとできないことを、
誠意と愛情を失わずにいい感じで明確に伝えられる姿勢、
そして、「あなたのために最大限の努力をしている」事を、
感じ取ってもらうための、解決に向けた毅然とした態度…


そういったテキパキとしたアプローチが、
「この人はそれなりの人物だ」と、
相手が信頼感を持ち居住まいを正すきっかけにもなりますし、
納得のいく解決策をこちらから提案をしていくことで、
先手の主導権を取ることができるのです。


"毅然としている"のは逆効果のように思われますが、
「すぐに確認します」「今すぐ担当者を向かわせます」
と、明快に約束していただくと、相手は溜飲が下がるもの。
そういったところで、無駄なく簡潔に、
対応策の提示ができるかどうか、だと思うんです。


あまり大きな声では言えませんが、
極端に感情的になって、
自己都合だけである事ない事を言ってくる、
ヒステリックな個人のお客様は逆に対応しやすいのです。
こちら側も腹をくくり長時間対応を覚悟したうえで、
じっくりお話を伺っていれば、必ず糸口はつかめます。
(それを逃げようとするから話がこじれるんです^^)


ですが、そうでないクレームで理屈にも矛盾がなく、
会社としてのあり方や姿勢を正当に指摘してくださっている場合は、
こちらも先方にビジネスパーソンとしての敬意を払うべきです。
その敬意の表れが、必要以上に「感情に焦点を当てない」で、
ビジネスに徹したやりとりに終始する事だったりするわけです。


あなたも有能なビジネスマンであるならば、
こちらにもそれなりのやむにやまれぬ事情があるのは、
ご理解していただけますよね?
残念ですがすべてのリクエストにはお応えはできませんが、
できる範囲で最善の対応をさせてください。
それが私からあなたへの最大の誠意です。
と、共感していただくためのアプローチです。


「低姿勢」ってね、一見いいように見えるのですが、
相手によっては、むしろ「低く見られている」と、
感じさせてしまう傾向もあるんですよね。
(謝ってさえいればいい人物と思われる危険性が…)


あるいは「言えば何とかなる」と感じたお客様を、
苦情の常連者にしてしまったり、
ゴネ得の空気を作ってしまうかもしれません。


またクレーム申立者の中には、
「謝罪を求めてはいない、むしろ改善を求めている」
という方もいらっしゃいますが、
その方達が望んでいるものは、
姿勢ではなく、確約とその実行や進捗報告ですよね。


相手の主旨をよく理解し、その時々でモードを変えて、
柔軟に対応できるのが、達人への第一歩だと思います。
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Author:笹ちゃん
人材育成コンサルタント、プロコーチ、研修・講演講師 笹崎久美子の外部ブログ。
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