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電話のボキャブラリーの増やし方

電話応対



昨日、電話とメールの応対指導を継続的に行っている会社さんで、
あるスタッフの方から、質問されました。


「自分はボキャブラリーが少ないので、
電話でのうまい言い回しが苦手です。
そういうものを集めた、
言い回し集のなどのサイトはないですか?」


すぐに思いつかなかったので、
それをそのまま伝えて謝ったのですが、
何かヒントはないかな?と考えてみました。


そして、そのためには、
自分のためにマイコレクション集をつくるのが、
効果的だと思いました。


電話が苦手な人は、不安な気持ちを早く解決したいので、
参考サイトを探したり、本を買ってみたり、
一発で何かが変わるような効率のいい方法を考えます。


でも、電話って、耳ベースのスキルなので、
上達のためには、聞く、しかないんですよね。


それと、ネット上にあるビジネスサイトは、
実際にはあまり参考になりません。


なぜならば、一般論が土台の汎用的なものなので、
自分の業種には当てはまらない、ということが非常に多く、
敬語なども、現実のスピーディな応対には丁寧すぎます。


だからこそ、仕事でやりとりのある、
同種同業の相手の方の言葉遣いに耳を傾ける、とか、
自分が実際にどこかに問い合わせたときに、
注意深く聞いてみるほうが、よっぽど参考になります。


それと大事なことがもうひとつあります。


電話応対のスキルアップって、
気持ちが、ものすごく大事なんです。


実は、自分が「毎回伝え方に迷って困っている」とか、
他の人のトークで「この言い方って素敵!」と、感じるなど、
一にも二にも、(良くも悪くも)
自分の心が動かないと絶対覚えません。


だから、他の人の対応を聞く、一杯聞く、意識して聞く。


ただ、聞くだけじゃダメですよ?


どこかのサポートセンターへのお問合せでも、
お店への商品の注文でも、
言い回しや、表現や、相槌や間の取り方を意識する。


その中で、「これっていいかも?」と自分が感じた、
言葉遣いをメモして、ノートやPCにストックすること。
それが一番です。それだけでいいです。


※この記事をお読みの方が指導者の方であれば、
対象者にそれを、課題として課してください。
できれば、3つとか5つとか数値目標をあげるのがいいですね。
(あまり多くしないようにね。ウンザリするのは逆効果)


ただ単に書き留めるだけでは、
効果がないと思う方もいらっしゃると思いますが、
そんなことはありません。


ここで一番肝心なのは、
本人が(またはあなた自身が)
「この言い方っていい!」「使える!」と、
自分で思うことなんです。


心が動くことを情動と言いますが、
情動と関連付けされた事柄は、
長く記憶に残りますし、思い出しやすいです。


また、ある程度継続すると、
必ず、前の記録が自然に目に入るので、
それも反復になって刷り込まれやすいですよね。


電話の上達って本当に「意思」が大事で、
上司や先輩から、「もっとうまくなりなさい」って言われても、
誰も上達しないですよ?これは本当です。


電話応対こそ、「こうであるべき」論が、
一番通用しないスキルで^_^;
必要なのは、指導や勉強(の質)じゃなくて、
数と時間だと思います。


そのためには、人の応対を意識して聞く機会を増やし、
結果を形にする→いい表現をストック


それを実際にやってみるのがいいと思います。


あなたが「電話が苦手な人」ご本人なら、
まずは実際にやってみること。


あなたが指導者なら、その機会をつくってあげてください。
仕事時間中に、どこかのお店などに問合せ電話をしてもらい、
その感想を聞いたり、表現を書き留めさせるのもいいですよね。


    *    *    *    *    *    *

余談になりますが、私は上記を、
コピーライティングのスキルアップのために、
自分でも実践しています。


普段は読まずに捨てているのに、
ふと中身を読んでしまったメルマガのタイトル、
思わず目が行って試聴してしまった、
YouTubeの関連動画のタイトル・・・


そんなタイトルやPR文を常に収集しています。


その作業を通じて、
人がどんな表現に目を奪われてしまうのか、
段々つかめてくるので、面白いですよね。


電話応対に限らず、物事の上達には、
「ほかのものを意識してみる」のが、
一番近道なのかもしれません。


※電話応対・メール応対の継続指導を行っています。
詳細はホームページをご覧ください。
人材育成コンサルタント 笹崎久美子




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お休みをいただいています

NGと書いてある本やサイトがたくさんありますが、
私は「お休みをいただいています」という言い方が好きなの。


「許可を得てあんたにもらっているわけじゃない=だからおかしい」
という解説が大半ですが、日本人の感覚としては、大
向こうからいただいている、
大いなる存在から「いただいている」という雰囲気が漂っていて、
私は好きだな。

だから、そういう言い方をしている会社さんの研修でも、
上から腕をねじ伏せるような訂正は入れないの。
代替として提案されている
「休んでいます」「休暇を取っています」にはない
柔らかやで優しさがある表現だと思う。


「お疲れ様は目上の人に」「ご苦労様は自分より下の人に」と、
たくさんの本やサイトに書いてあります。
でもさ、そもそも「お疲れ様」という言葉は
一体いつから始まったの?と思うのね。


古い時代を描いたドラマや映画では、
精神的に辛い仕事を終えた上司に向かって部下が
「お役目ご苦労様です」と深々と頭を下げているし、
定年退職を迎えた夫に妻が
「長い間ご苦労様でした」と声をかけているわけよ。
その、心から労をねぎらう深く暖かい言葉に、
「目上に使うのはNG」ってことは、ホントはないと思うのね。


電話応対なんかに関わっていると、
ある日を境に今まで問題なく普通にOKだった表現が
文法的にNGと急に言われ始めて
「使っちゃダメ」になって
その都度対応してきた経験を一杯してきたけど、
長い歴史や言い回しの習慣があって
成るべくして成り立っているものに対して、
文法的におかしいからNGというするのは、
逆に浅くて表面的で早急だと思うんだな・・・


名前はモノじゃないから
「お名前頂戴します」はおかしいというのが今の流れですが、
「頂戴します」って、
すごく相手への敬意と礼節を感じさせる表現だと自分は感じます。


個人としては、言葉の持つニュアンスや語感って
もっと大事にされてもいいんじゃないかな、と
いつも思うんです。

社労士事務所の電話応対

MAQ02274t.jpg



昨日は社労士事務所さんのビジネスマナー研修でした。
内容はお辞儀や名刺交換、接客、そして電話応対。


最近は電話応対の研修のご依頼があるときには、
必ず事前にその業界の何社かに実際に電話をかけてみて、
業種全体の応対の特長をつかむことにしています。


それによって皆さんが当たり前と感じている事に一石を投じ、
修正していただくことで差別化のご提案をしたいのです。


社労士事務所さんにたくさんお問合せした結果を統合すると、
よくある一般的な応対は以下のような感じでした。


============================


「はい、◯◯社労士事務所です。」


「あのー、□□について今色々計画しておりまして、
××の△△についてちょっとお伺いしたいんですけど…」


「……少々お待ちください。」


えっ!待つのはいいけど、いったいこれは何を待つの?
この一瞬間を置いた後の、唐突な保留はなに???




「♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪(保留音。結構長い。)」


長いなぁ。。。


「はい、代わりました」


えっ!誰?この人?
社労士の先生に相手が代わったってこと?



「……」(こちらの問いかけを待っている)


えっ!また最初から話すの?
××の△△について知りたいって言ったのに伝わってないの?



~中略~


例えばご相談に伺ってもよいのでしょうか?


「別にそれは構いませんが…」


「別にかまわない」????
なんか歓迎されざる客のようだなぁ、アタシ。。。



============================


以上です(笑)


    *    *    *    *    *    *


まとめると全体としてやはり傾向があると感じました。
あくまでも今回かけてみた範囲でのお話ですが、
以下、その傾向と解説&対策です。


※ちなみに昨日の研修先の社労士事務所さんは、
お客様を大切にする意識が高く、
今回指摘した項目はほとんどができていらっしゃいました。
さすがですね!その点を書いておかないとね!


①保留の目的を言わない


一般会社の場合、保留には様々な理由があります。
a.応対者が即答できず保留にしてその場で調べる場合。
b.応対者が即答できず担当部門に電話をまわす場合。
c.応対者が即答できず即答できそうな周囲の第三者にまわす場合。
d.応対者があくまでも一次受付のフロントスタッフで、
基本的に何を尋ねても「他者に引き継ぐ」のが役目の場合。


「即答できない」の中身は、
調べないとわからない、担当外なのでわからない、
自分で判断して回答する裁量権がない、など色々だと思いますが、
一般会社はそれのどれもが「あり」なので、
「お調べいたしますので少々お待ちください」とか、
「担当者に代わりますので少々お待ちください」とか、
きちんと理由を告げてくださるケースが多いわけです。


もちろん今回の場合は、
本当はcかdだとだいたいわかっているのですが、
社労士事務所を利用したことがない方は、
理由もなく唐突に「少々お待ちください」と言われますと、
上記のa~dのいずれに相当するのか、
やはりすぐには判断できないと思います。
「ただいま社労士に代わりますので少々お待ちください」など、
ひとこと言っていただくと専門家と直接お話ができるとわかり、
安心した気持ちになります。


これにはもう一つわけがあって、
一般会社の場合は、顧客ではない単純な問い合わせのときほど、
本当に話をしたい部門担当者の方とは直接お話しできない事が多く、
「あなたじゃなくて担当者に代わってよ」と思う事もよくあります。
ですが電話を受ける側の経験からすると担当者は常に忙しく、
「そんなことでいちいち電話をまわさないでよ」と叱られるので、
なるべく一次応対で完了するような指導を受けていたりします。


なので社労士の先生と直接お話できるものなのかしら?
というこちら側の思い込みも少なからずあるんです。
相手先の人数や規模や業務フローがわからないので、
言葉が足りないとその都度これはどういうことだろうと、
考えてしまうんですよね。



②応対者が自分の名前を名乗らない


順番が前後しますが、①の最後に書いたものと同じ理由で、
初めて社労士事務所に電話をする場合は、
今、電話に出ているのが誰なのかを知りたいんです。


社労士事務所の名前は社労士の先生の名前が付いたものが多いので、
ここで名前を名乗っていただくと、
今自分がお話しているのがスタッフなのかご本人なのかが、
だいたいわかります。
反対にお一人で仕事をされている社労士の方の場合は、
スタッフと間違われる確率がずっと減ると思います。


初めて社労士事務所に電話する場合は、
相手先のオフィスの規模なんてわかりません。
一人でやっていらっしゃるのか、
スタッフの方がいらっしゃるのか、
それとも社労士が何人もいる大きなオフィスなのか、
今はホームページの作りもスマートなところが多いので、
余計にわかりにくいんですよね。


それがわからないと、電話をかけるほうは、
「この方にどこまで話せばいいのだろう?」という
迷いが生じます。
今回はスタッフの方だと思い簡単に用件だけお話をして、
電話が引き継がれるのを待っていたら、
その方自身が社労士さんご本人だったという事もありました。
あららら。。。


③保留が長い


たぶん社労士の方に手短に用件を話して、
変わってもらえるかどうかの確認を、
スタッフの方がされているのだと思います。


ですがかける方の立場になってみますと、
なぜ待たされているのか不透明なので、
よりいっそう長く感じられるのだと思います。


今回のケースに限らず、
人は待たされる理由とと目安の時間を告げられると、
待つことにあまりストレスを感じないそうです。
なのでやはり、きちんと伝えてから保留にするって、
大事なんですよね。


④「お待たせしました」と言わない


長居保留の後に電話を代わってくださった社労士の方で、
「お待たせいたしました」と言ってくれた方は、
一人もいませんでした。
先生と言われる立場ですからある意味仕方ないようにも思いますが、
一般会社の場合は肩書が上の方でもそう言ってくださるので、
ここはちょっと違うところかな。


⑤社労士の先生も名乗らない


最初に電話に出たスタッフの方が、
「社労士に代わります」と言ってくれればよいのですが、
ほとんどの方が言ってくれません。
その状態で「はい、代わりました」という出方が多いので、
やはり結構面喰います。


声から判断されるご年齢、先ほどの方とは違う口調、
そう言ったところからこの方が社労士さんなんだろうなぁと思えど、
こちらのほうも「◯◯先生ですか?」と確認するのは、
さすがに憚れるので、できれば
「社労士の◯◯です」と名乗って欲しいなぁ。


また今は、社労士の苗字ではなく、
カタカナ文字のかっこいい社名の事務所もありますので、
きちんと名前を名乗ってくださったとしても、
それだけでは一瞬ピンと来ない時も。


⑥用件をまた一から話さなくてはいけない


社労士の方に電話が引き継がれても、
「△△のお尋ねですね?(お問合せですね?)」と、
向こうから切り出してくださったケースは皆無でした。
ほとんどが、「はい、代わりました」と言ったまま、
こちらが話し出すのを待っている感じだったため、
私は「また一から話さないとダメなのか。。。」と、
何度も思いました。


こちらはご相談させていただく側ですから、
それでも別にかまいませんが、
「△△についてですね?」とここでひとこと言ってくださると、
お話がきちんと伝わっている感じがして、
事務所そのものへの好感度が上がると思います。


⑦歓迎はしてくれない


これはその事務所の業務の状況や、
社労士の先生のスタイルや方針にもよると思うので、
一概になんとも言えませんが、
初めて相談する場合はどうしても不安がつきものですので、
たとえ「歓迎されざる客」であったとしても、
それを悟られないトークが必要だと感じました。


なぜなら人は「良い事」よりも「悪い事」のほうを、
他人に話す傾向があり、
ある事務所に電話して印象が良かったというお話は、
誰かに聞かれたら答える程度ですが、
印象が悪ければその不満を共有できる相手を探して、
結構人に言っちゃうものだからです。
特に女性は要注意(笑)
カチンと来たら必ずそれを誰かに言いますから。
「この前さー◯◯に電話したらさー」ってね^^
それってあんまり得策じゃないと思うんですよね。


    *    *    *    *    *    *


私は一人で仕事をしているフリーランスですので、
今のところ人を採用する予定もなく、
社労士さんにお電話する機会も特にありません。


ですが業界をあまり知らない状態で実際にお電話してみると、
一般的な感覚とはちょっと違う応対傾向を感じました。


社労士の皆さんにとって、スタッフが一次受付をして用件を聞き、
その後に社労士に代わる流れは業種的に当たり前かもしれず、
「そんなのあえて言わなくてもわかるだろう」と思うかもしれませんが、
事情をわからない人にとっては、全体的に少しだけ配慮が不足していて、
不親切な感じがしました。


これはもしかしたら士業と呼ばれる業種に、
共通の傾向なのかもしれませんね。


もちろん、「先生」と呼ばれるお立場ですので、
お店やサービス業とは発想が異なるのは承知しています。
ですがもし新規のお客様を望むのであれば、
その人達は皆、社労士未経験者であると思うんです。


なので、
業界の「当たり前」は一般の「当たり前」ではない事を意識して、
日々の電話応対に生かしていただければよいと感じて、
今日この日記を書いてみました。







聞き流しの達人!

図1



先日、とある大型店で、
ショップで購入したばかりのアクセサリーを、
どこかに置き忘れてきてしまいました。


100円200円の品物ではないので慌てて電話、
ほどなく「届きました」の連絡がありました。


自宅からまだエンジンのぬくもりが残る車に再び乗り込み、
Uターンするようにお店に到着。
電話で言われた通りにカウンターに向うと、
あーーー、ショップの小さな袋が、
カウンターの中にあるのが見えました。
そうそう、それ!それ!それです!


カウンターの中の担当者の方に、
「すみません」と声を掛けると、
胸元のネームプレートで、
先ほどお電話を下さった、
Tさんご本人であることがわかりました。
だったら話は早いですよね。


Tさんは思ったよりは愛想の良い方ではありませんでした。
私と同じぐらいかもう少しご年配なのかな?
ですが、テキパキとした動きにキャリアを感じさせます。


「先ほどお電話いただいた笹崎です。」と告げると、
「あ、それではここにお名前をご住所を…」と、
管理簿のようなファイルを差し出されました。


私はかなりそそっかしいところがあるので、
こういう経験はそれなりに多いのですが(笑)、
相手の方が私が名前や住所を書き込むのを、
じっと対峙して待っているような状況だと、
申し訳ないような思いもあって、
やはり何か喋りたくなってしまいます^^


「さっき、家に帰ってから気が付いたんですよ。
買った品物が車の座席にないって。」


「ああ、そうだったんですか。」


「それがね~、このネックレスを買った後に入ったお店で、
いい感じの洋服があったので試着したときに荷物を足元に置いて、
それをそのまま忘れちゃったみたいなんですよねぇ。」


「うわぁ、そうでしたか。。。」


「それでね、そのあと…」


おっとっと、いや、ちょっと待てよ?
この人、忙しいんだもの、
こんな忘れ物を取りに来たお客の、
半ば言い訳みたいなおばちゃん的状況説明なんて、
はっきり言っていちいち聞いているヒマないよね^^


忘れ物を取りに来た人は、
だいたいがこんな感じで経緯等を語ると思うんですよ。
でもそれに心から付き合っていたら、
時間がいくらあっても足りないと思うんです。


その証拠にこのTさんが、
それについて私と語り合う気がないのは明白で(笑)、
私が何をどう言っても「それは大変でしたね」とか、
「そういうことってよくありますよね?」みたいな、
共感のセリフは一切出て来ないんです。


だからこのTさんが業務上、
あれやこれやの経緯や事情を語ってくるお客に対して、
事務的な応対をしているのはよくわかるんです。
「聞く気はない」っていうか、関わってられないっていうか。
私も店舗で対面販売のアルバイトをしたことがありますが、
まー、お客さんてのは、話が長いっ!
しかも延々と脈絡ないっ!(笑)


ですがこのTさんの受け答えは非常に絶品なのです。
演技力があって言葉にも感情的なメリハリがあって、
素晴らしいのです。
「聞く気」がないのに、「聞いてもらっている」感じが、
すごーくするんです。なので、心が満足するのです。


ときに驚いたように、
ときに共感するように、
「そうなんですか…」
「そうだったんですね?」
「そうだったんですか???」


いや~、うまい、うまい、うまい、うまい!!!
これと言って相手に関心があるわけでもなく、
そこそこ事務的な対応とわかっているのに、
なのに相槌が絶妙なので、
こちらの思いや言い分を、
きちんとキャッチしてもらっているような気持に、
なるんだねぇ、これが。


これは経験のなせるワザなのでしょうか?
長年のお客様対応で身に付いたノウハウなのでしょうか?


あーだ、こーだ、と語ってくるお客様の、
話しを長引かせず、
けれどしっかり受け止めてくれている感じがするやりとりは、
すごい!プロだ!と思いました。


要は、肯定の相槌をすぐに、そして明確に返すことなんだね。
加えて話し方に同情や共感の気持を感じさせる、
メリハリと強弱があること。


取りさばくように淡々と、
「あ、そうですか」とは言わずに、
深く沁みるように、
「あぁ…そうなんですか。。。」
とかみしめて言うこと。


それらをきちんと押さえていれば、
少々事務的な「聞き流しモード」でも、
話す方はそこそこ満足するってことなんだね。


これは電話応対にも言えると思うんです。
戦略的な演技って大事なんだと思います。


マインド(心のあり方)も、もちろん大事ですが、
今、この一瞬を気持ちよく過ごしていただく…
そのためのちょっとしたお芝居は、
相手のためでもあり、巡り巡って自分のためでもあります。
そしてそれをこなせるのがプロかな?って、
思った一件でした。

失敗をシュミレーションする

DSC08069e_w1200.jpg



一昨日と昨日は新卒者および新入社員向けの、
電話応対の研修でした。
若いという事はそれだけで素晴らしい要素がたくさんあります。
真摯で前向きで素直で柔軟で。


企業や団体様のリーダー研修などを行いますと、
今回のような男女比の場合は、
会場も静かであまり反応がない場合も多いのですが、
助言するとすぐにそれに応じてくださる姿勢は、
とても清々しくまた成長を期待させ、
この時期の研修や指導・育成の重要性を強く感じました。


様々な社会経験を通してネガティブな価値観が固定される前に、
「状況に負けない力」をぜひ身に着けて欲しいと思いました。


    *    *    *    *    *    *


さて、電話応対の研修ではロールプレイングを何度も行いますが、
今回もその方針で内容を組み立てました。
目的はもちろん、ビジネスの現場での応対トークや言い回しの習熟ですが、
実はもうひとつの狙いがあります。


それは失敗を体験していただくことです。


実際の職場で実際に電話をとると、
最初はこんな事が起こり得る、と、
皆さんに知っていただくのがもう一つの目的です。


それによって、より一層意識を強化して欲しい思いもありますし、
反対に、「最初は誰でもこんな間違いをする」
だから、失敗も一人前になるための通過儀礼なんだよ?
(落ち込むな、気にするな、次にちゃんとできればいい)
という思考を持って欲しいな、と思いました。


今回は以下のような項目が上がりました。


・「申し訳ありません」(お詫び)が抜ける
・お客様との会話で社内の人間に「さん」を付けてしまう
・社名表記の勘違い
・お客様との会話で社内の人間に尊敬語
・指名された担当者名が記憶から抜け落ちる
・保留時「少々お待ちください」を忘れた
・電話の取次ぎ時に「急ぎ」であることを言わない
・思わず出ちゃう若者敬語
・「よろしくお願いします」「失礼いたします」のアクセントが変


いいですね~(笑)


本来、失敗していい訳はないのですが、
受講の新人さん達はほとんどが新卒で、
ビジネス電話の応対にあまり慣れていないため、
次々といい事例を作ってくださいます(笑)


でもいいんです、今日は。
いいんです、それで。


わかっていてもやってしまう…
緊張するとこんな事さえも頭から抜け落ちてしまう…


それが新入社員の「新人の電話」なのです。


しかもそれを上司や先輩は、
頭ごなしに指摘したり叱ってきたりするでしょう。
悔しいです。へこみます。ちょっと傷つきます。
でもそれが「仕事」であり「職場」なんです。


そういったこの先起こる現実を、
「電話応対」というテーマを通して疑似体験し、
仕事に対する覚悟と心強さを養ってほしいですね。
そして未来を切り開ける一人前の仕事人になってください。


「乾杯」の歌詞ではありませんが、
君に幸せあれ、と心から思いました。

効果的なロープレ

j0434782.png



今月は電話応対の研修が続いています。
今日担当した皆さんは、
コールセンターの中堅以上の皆さんで、
普段は設定サポートや故障トラブルなど、
説明の難しい対応をされているので、
とてもレベルが高く、安定感のある方達でした。


初日に一般会社の応対を聞いていただき、
「レベルが高いと感じた」という感想を、
述べた方もいらっしゃいましたが、
皆さんも十分キャリアを感じさせる対応でしたよ!


各部門から集合した互いに馴染みのないメンバー同士でしたが、
最後には一体感のあるまとまりも出てきて、
このメンバーで定期的にやりたい!と思ったぐらいです。


皆さん、本日はどうもありがとうございました。


    *    *    *    *    *    *


さて、電話応対の指導や研修では、
ロープレ(ロールプレイング)がつきものですが、
個人的に気をつけていることがあります。


それはロープレを人を単にジャッジする場にしない、
ということです。
また、失敗してもいいと思える雰囲気づくりや、
時間があれば、個人が実験的な試みにトライできるなど、
過度のストレスや抵抗なく取り組めるように、
配慮に努めていること。


ロープレってね、結構危険なんですよ。
前職で、何事もなくレクチャー主体の研修を経た後に、
ロープレで体調を崩して退職されるスタッフさんを、
数多く見てきました。


育成担当者は意地悪なわけでもなんでもなく、
むしろ誠実に親身に熱心にアドバイスをするのですが、
それでもそこでリタイアする人が多いのは、
メンタルに弱さがあると言えなくもありません。


ですがそうでなくても、
対応に課題があるスタッフにとっては、
ロープレは最初から最後までダメ出しの連続になりかねず、
それで快適だと思う人は、たぶんいないと思うのです。
すると派生的に電話応対そのものが嫌いになったり、
仕事に行くのが億劫になったりします。


「仕事なんだから多少辛くても努力するのが当然」。
これは正論だと思います。自分もそう思います。
けれど我慢して辛抱して嫌々取り組むワークに、
モチベーションや積極性を強く望むのは少々無理な話で、
ご本人に前向きな気持ちがなければ、
どんな指導をしてもその効果は落ちると思うんです。


研修に参加する皆さんに、
「成長」や「変化」の必要性を自ら感じてもらい、
どこをどう変えればよいかを、
自分で考えて実行していただくためには、
やはりご本人が自然にそれに気づくというのが一番で、
そのためビデオに撮ったり録音してその場で再生し、
第三者の視点で感じてもらうことに時間の多くを割いています。


そのためには、
皆さんにリラックスして気軽に抵抗なく取り組んでいただく必要があり、
その意図で、
「これは皆さんにダメ出しするために行うものではありません」
「自分の対応を自分で聞ける貴重な機会と捉えてほしい」と説明し、
かつ「ロープレは普段の対応の7割と思っている」と個々の尊厳を保ち、
きちんと逃げ場を作ってあげます。


再生は参加者全員で同時に聞きますが、
皆さんには「よかった点」を必ず見つけるように指示し、
相互フィードバックも必ずよいところから先に伝えます。


「悪かった点」は「気になった点」と言葉を変えさせ、
しかもルールとしてそちらも必ず1点はピックアップするように、
指示を出します。


フィードバックを受ける人は、「ルールとして」
よかった点を必ず誰でも受け取り、
「ルールとして」気になった点も全員受け取りますから、
不得意な人でも必ず褒められるし、
得意な人でも必ず指摘を受けるわけです。
不得意な方には前向きになって欲しいし、
得意な方には自省の機会を持って欲しいんです。


また、フィードバックの内容は、
できるだけ具体的にメモすることを必須とし、
「あの言い方がよかった」「この部分に感情がこもっていた」など、
フィードバックを受け取る人がより一層関心が持てるように、
伝え方も工夫してもらいます。
やっぱり、感想は具体的であればあるほど、
相手の心に響きますもんね。


実はこれらの手順や考え方がコーチングそのものなのですが、
相手に気づかせ、成長を望ませ、そして自走させる…


SL理論では、コーチングが有効なのは、
メンバーの成熟度が中程度で、いわゆる中堅の方達ですが、
未知の事が多く教わる気持ちをピュアに持っている新人さんと異なり、
中堅の皆さんは仕事では知らないことがあまりない状態なので、
その階層の方達に改めて自己を振り返り、
変えどころを見つけるきっかけにしてもらいたいな~


これを機に、もっともっとお客様に感謝され、
ありがとうの言葉を今以上に受け取ることができれば、
それは皆さんひとりひとりの仕事をしていく幸せに、
確実につながると思うんです。


「人」を見ようよ

電話00411954.wmf



昨日は電話応対の研修でした。
テーマはクレーム応対。


少し前からやっているのですが、
実際に社内で最近あったクレームを、
そのとき対応した方に再現して演じてもらい、
本物の電話を使ってひとりで別室で対応していただく、
というロープレです。


参加者が数人なので全員がこれをやります。
対応は録音に録ってあとから全員でそれを聞きます。


他の方がどんな対応をしたのかお互いにわからないので、
それぞれに不安もあると思いますが、
社員の皆さんの仲が良くわかりあっているグループですし、
私も非難や強い指摘などで「人を責める」タイプの研修にならないように、
ゲーム的なアプローチで進めているため、
毎回、爆笑あり、共感あり、のリラックスした研修になっています。


でもでも、昨日は大きく気になるところがありました。
それはクレームを述べてくる、
お客様(実際はお客様役)との関わりの部分です。


どう謝ってどう対処したらいいのか?のほうにだけ、
考えが先走ってしまい、
相手に共感するトークや、相手の意向を尋ねるヒヤリングが、
全然なかったのです。


昨日取り上げた事案は、
「右も左もわからない初心者でそれを十分伝えてあるのに、
配布された学習テキストの難易度が自分にはとても高く、
それを特に説明もないまま渡されてしまったため、
違和感と不安を持った」というものです。


もちろん実際のお客様が上記のように、
理路整然と語ったわけではなく、お客様役のKさんは、
ボソボソと何が言いたいのかよくわからない感じを、
実にうまく再現してくれたのですが、
(実際にその電話を受けた方なので成りきっていました)
それに対して全員の対応が、すぐさまに、
「それでは状況を確認いたします」
(確認させてください)(確認させていただいてもよいですか?)
だったんですよね。


私は皆さんの目に入らないように、
柱の陰に隠れてそれらを聞いていましたが、
「おーい、ちょっと待て!」と何度も思いました^^


じっと腕を組んで目をつぶって聞いていると、
このお客様の電話の目的は、
「不安の解消」と「不満の訴え」であるのがよくわかるからです。


であれば、「ご心配ですね」
「それでは確かに不安に思われますね」など、
お客様の感情を的確にキャッチして、
それをこちら側から述べてあげれば、
「あ、この人はわかってくれるんだ」と信頼関係が生まれますが、
そこに一切触れずにすぐ「それでは状況の確認を」では、
自分の言い分(気持ち)をスルーされて、
事務的に扱われていると思われてしまいます。


しかも「確認」という言い方がいかにも業務作業的で、
どっちに非があってどっちが悪いのか、
「まず確認しましょう」と言っているようにも聞こえます。
捉え方によっては、お客様を疑っているように思えます。


それとこのお客様はどうしたいのか?どうして欲しいのか?
それを親身になってソフトに聞き出す、
ヒヤリングの問いかけも全然なかったですね。


もちろんお客様に、
「それではどのようにすればよいですか?」
なんてストレートに聞くのは大NGですが、
(ケンカ売っているように聞こえる)
お客様に上手にもっと多くの話をさせて、
感情を出させ、核心をさぐり、
ヒントの糸口をつかんで応対するための優しい問いかけが、
あればよかったと思います。


もちろん、リラックスした研修とは言え、
私という評価者が一応いるので、
皆さんが平常心でないことは十分わかっており、
たぶん、どの方の頭の中にも、
講師の<私に対して>いい対応をしなければ…という思いも、
確実にあったはずだと思います。


でもほら、それってさ、相手を見てないじゃん(笑)


私、そうそう小さなことでは怒らないんだからさー、
私の事なんて気にせずに、もっと相手を見ようよー!


だって本物のクレーム対応もきっとそんな感じだと思うんです。
周りには上司もいるし、同僚も聞いているし、
あとであれこれ言われないように、
これも言わなきゃ、あれも聞かなきゃ。


こちらに非がないのに、
非を認めるような発言をして付け込まれないように、
謝り過ぎたらダメだし、
うちが悪くない状況説明をきちんとしないと上から怒られるし…


クレーム対応をする方の頭の中には、
たぶんそんな事がグルグル渦巻いるはずですが、
そのときに気になっているのは誰の利益ですか?
ってことなんですよね。
そう、自分の利益です。
お客様の事情や感情よりも、
自分や上司や会社の利益が先行していて、
それが自然にトークに乗っちゃうので、
だから余計にお客様が怒るんですよ^^


    *    *    *    *    *    *


クレーム応対は、それまでの電話応対のセオリーから一度離れて、
私心なく相手の方を見ていかないとなかなかうまく行きません。


感情ベースで電話をしてくるお客様が望んでいるのは、
まず感情が満たされる人間味のある対応です。
それまで練習してきた、企業人としての質のいい対応とは、
全く異なるんです。というか、むしろ逆です。


ときに丁寧過ぎる敬語を外してみるのもいいでしょうし、
「えっ」と声を落として暗くしてみたり、早口で緊張感を出したり、
焦ってみたり、絶句してみたり、沈み込んでみたり…


だってお客様は、担当者の「こころ」が欲しいんだもの、
対応するほうも、相手が「こころ」を感じ取ってくれるような、
口調や態度を出すべきですよね、多少演技でも(^_-)-☆


「状況の確認」やご提案はそのあとです。


そのためには、やっぱり人を(相手を)よく見ること。
その材料として十分話をさせて、言い分によく耳を傾け、
要するにこの人はこの点が気になっているんだな?と、
判断が付いたら、そこで次の段階に進めばいいんです。


そこをスルーして、
「なんとか一刻も早くお客様にご理解いただき、
こちらの言い分を了解してもらおう」なーんて気持ちでいると、
なかなかうまくいきませんよーーー(笑)


ということで、皆さんまず、「人」見ようよ。ね。


昨日お客様役になった方は、
こんな風に思いながら、ロープレをしていたそうです。
「おーい、それ、関係ないぞー!」
「そこは聞いても意味ないぞー!」
「そこ、違うから」「それはどうでもいいことだー!」


この研修は誰が一番身になるかって、
もしかしたらお客様役をやってくれた人かもしれませんね。


実は一番怖いのは、こういったクレームではなく、
相手の方が知識と正しさを持って、
企業としての不備や矛盾を冷静に突いてくることです。
その場合は「ご心配ですね」では済まされません。
言っても何の役にも立たず、むしろ逆効果です。
今、どんな言い方でどう対応したらベストなのかは、
受話器を通した1対1の真剣勝負の関係の中で、
糸口を必死に探して手探りでやっていくしかないんだよね。
汗がさ、汗がこめかみをすべって顎から落ちるんだよ。。。
そんなときは。


ま、そういう難しさがあるからこそ、
電話応対はうまくいったときには達成感もあるのですが、
そんなこと思うの、私だけかもね(^^ゞ。。。






















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人材育成コンサルタント、プロコーチ、研修・講演講師 笹崎久美子の外部ブログ。
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